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症状は個人差があります。一例として管理人の症状を説明します。

◆最終更新:05/03/10


・解離性健忘(記憶をなくすこと)と離人症状(現実感がなくなる症状)

仕事中(2003年5月20日の日記を編集)

あまり具合の良くない日。
最初は自分の動悸や震え、腹痛を感じていました。
忙しくなると、頑張って働こうとする自分と、症状に押されて逃げ場を探す自分とが分離して感じられます。
自分の意識が二つあるようです。その二つの思考は、まったく違う方向に動き続けます。
こうなると、「少し窓から離れて、その向こうの景色を見ている人のような感覚」になります。
現実感が薄い、というか自分のやっていることに関心が無いような、へんな感覚に。

働く自分は症状の実感はありません。
ふと手を見ると震えていたりしますが、それを見て嬉しくなります。こんな状況でも働けると。

逆に、逃げ場を探す自分は症状ばかりを追いかけ、もうダメだと思います。
早く帰りたい、逃げたいと思いますが、逃げられないので記憶を手放したいとひたすら念じます。

結果、働く自分の記憶が飛びとびになります。二度同じ事をしようとしてしまう。
会計済みのお客さんに、合計金額を伝えてお金を受け取ろうとしたりして叱られたりしました。

それから、何か行動しかけてふと”我に返る”状態。
使う用途もわからない鍵を手に取った所だったり、両替しようと持って行った筈なのに、気がついたら元の場所に戻そうとしていた所だったり。
自分の行動に覚えが無くて意味不明です。

・解離性とん走(記憶の無いうちに遠くへ行ってしまう)

記憶が無いうちに、気が付いたら駅前にいた…というのは解離性健忘の範囲だそうです。
知らないほど遠いところまでいってしまうのが、解離性とん走です。
これで「我にかえる」ことが無ければ、蒸発と呼ばれたりする状況にもなりえます。

私の場合、幸い余り頻繁ではありません。
過去には気が付いたら隣の県の県道を自転車で走っているところだった事がありました。
その時は遠くに見える在住の市の市役所を目指して帰ってきました。

他にも、行ったことのない駅にいたり、知らない場所にいたことはありました。
その遠出で物を買ったり、何かを食べたようでもありました。
私は解離性同一性障害でもあるので、これは私の知らない人格の行動かもしれませんが、
解離性障害の人にもこの症状は現れます。


・特定不能の解離性症状

◆解離性転換性症状

解離性失声…「声」が自分から解離してしまう症状
私自身が長い間こうなったのは初めてで、とても混乱しました。自分史をまとめていて、過去に追いかけられるような精神状態になり、フラッシュバックに落ちた後、現実に戻ってきたら声が出なくなっていました。その時は風邪をひいていて、咳が酷かったのですが、咳の時には「喉を空気が通る時に出る音=声?」が出るのに、しゃべろうとすると喉に空気が移動しないといった感じで、声が出ませんでした。焦って力をこめればこめるほど、喉に力が入り、声が出なくなるように感じました。混乱気味だったので正しい時間はわかりませんが、3,4時間ほどしたころ、自分の意思で空気を喉に通す事ができるようになり、その後、声も出るようになりました。

解離性知覚麻痺…体の感覚がなくなり、また、そのままだと動かせなくなる症状
体を鉛のように重く感じるのですが、どこに手足があるのかわからず、動かせないと漠然と思いました。この症状が酷くでて苦しんだ別人格が、この症状についてパートナーに説明しようと書いた文章(原文ママ)がとてもうまく表現していたので転載しました↓こちら
「(略)あたしたちは、自分の信じてるものとか、絶対的な常識みたいなものが何度もくつがえされたので、自分を囲む世界に安心感がもててないみたいで、(普通の人は小さいころに自分をかこむ世界がゆるがないものだとかくにんをくりかえして、そのうえで安定した「自分」をつくっていけたんだろうけど)(中略)
体が動かなくなって、声も出なくなったとき、自分がどこにもいないような体験をしました。その時、自分には安定した信じられるゼッタイが、何もないと、気づいて、それが解離(解離性てんかんの→声でない体うごかない…症状のそうしょう)の原因になってるんだとばくぜんと思いました。(略)」

解離しやすい気質を持つ私達は、衝撃的体験により解離性同一性障害を発症しました。そしてその後も不安定な世界で生き続けたため、解離を手放せずに、発作的に失声や転換を起こします。

[主治医に話したけれども首をかしげられた事]
明かに自分が行動した事なのに記憶が無いこと。
行動を起こす傍から忘れていくほど、短期記憶網が一時的にゆるくなったりします。

過剰な抑圧(耐えるために忘れようとする能力)が機能しているんだと、勝手に思ってます。


解離性同一性障害特有の症状

・解離障壁(DIDで言うなら記憶の壁。実際に脳の中に壁があるわけではないので、存在は抽象的)

記憶の壁です。
これは各人格の意識状態によって、薄くなったり(情報が流入する)厚くなったりするものらしいです。
誤解されやすそうなので先に言うと、「 解離障壁が薄くなる≠他の人格の行動が把握できる 」。
解離障壁が薄くなると、覚えの無い虐待の記憶が急によみがえったり、とんでもない怒りや、
すさまじい悲しみに突然襲われるのがだいたいです。
解離障壁が薄くなることは、状況の整っていない解離性同一性障害の私達にはとてもしんどい状態になるということです。

また、逆に解離障壁が厚くなることを私達は「意識内が固くなる」と勝手に呼んでいます。
こうなると、意識内での人格同士の交流ができなくなります。
私の呼びかけに他の人格はこたえないし(答えていても届いていないことも)、他の人格の呼びかけが聞こえなかったりします。
(※意識内での人格の交流とは、誰もがはじめから出来るものではありません。
治療や呼びかけによって可能になる回復への一段階のようなものです。
私は、治療初期の段階の方は「意識内が固い」状態にあるため、交流が取りにくいのだと思っています。)
私はこの場合、既に連絡の取れる何人かの人格がいるので、連絡ノートを大活用します。

まだ知りえない人格へは目を閉じるなどして静かに話しかけるのが有効だと思います。
すぐに返事が来ることはないかもしれませんが、
こちら側が根気強くコミュニケーションをとる意思があることを伝えることはとても重要です。