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どういった兆候から解離性同一性障害を疑うか

何らかの主訴で治療を受けに来るのは主人格(一日のうちで一番多くの時間を選挙している人格)です。

交代人格と出会うことが解離性同一性障害の確定診断となりますが、

多くの場合主人格は交代人格の存在を知らないことが多いので、

臨床家は様々な徴候から、交代人格の存在を疑わなくてはなりません。

精神保健機関をはじめて訪れてから、解離性同一性障害と言う診断がつくまでの期間は、7年弱といわれています。

管理人は二年ほどで診断されましたがそれまでに病院(主治医)を7回変わりました。

*1) 解離性同一性障害と診断が下る前に、患者は様々な診断名がつけられています。

↓数字はパーセント

感情障害 63.7
人格障害 57.4
不安障害 44.3
精神分裂病 40.8
物質乱用 31.4
適応障害 26.1
身体化障害 18.8
摂食障害 16.3
器質性精神障害 12.8

診断に関しては、まず解離性症状に目をとめる事が重要です。

繊細な解離症状をスクリーニングする診断ツールとして解離性体験尺度(DES;Dissociation Experience Scale)が非常に有効。

解離性体験スケール ※リンク切れ

子どもの解離性体験スケール

日本語版は原著者の許可を得て、九州大学医学部神経精神科学教室の梅末正祐氏が作成しています。

*2) 解離性同一性障害を疑わせる徴候

1.性的虐待、または身体的虐待の病歴
2.女性
3.年齢は、20~40歳
4.記憶に欠落がある
5.頭の中で声がする、あるいはシュナイダ-の一級症状
6.DSM-Ⅲ-Rの境界性人格障害の診断基準を充たす、あるいはほとんど充たす
7.過去の治療が成功していない
8.自己破壊的行為
9.思考障害は無い
10.頭痛

他、具体的にどのような症状があるのかは、以下を参照ください

・解離性健忘、遁走

・離人症性障害

・特定不能の解離性障害

・シュナイダ-の一級症状


参考文献[ 精神科治療学 第10巻 第1号 p1147-1157 安昌 金田 弘幸 (1995年1月) ]