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◆最終お手入れ日→05/3/10


■特定不能の解離性障害って?

解離症状と定義された中で、特定に満たないものをあつめたのが特定不能の解離性障害です。

(以下の項目が含まれます)
・解離性昏迷
・解離性運動障害
・解離性知覚麻痺
・解離性幻覚
・解離性幻聴
・解離性転換性障害
(転換性症状として、解離性失声や失明・解離性知覚麻痺を含むこともあるようです。
広い範囲を含む症状を指すようですが、管理人の勉強不足で「他の特定不能の解離症状とどう違うのか」などの詳しい事はわかりません。)


 

■定義>300.15 特定不能の解離性障害

Dissociative Disorder Not Otherwise Specified

  1. 臨床症状が解離性同一性障害に類似しているが、その疾患の基準すべてを満たさないもの。例としては、a)2つまたはそれ以上の、はっきりと他と区別される人格状態が存在していない、または b)重要な個人的情報に関する健忘が生じていない。
  2. 成人の現実感喪失で、離人症を伴わないもの。
  3. 長期間にわたる強力で威圧的な説得(例:洗脳、思想改造、または人質になっている間の教化)を受けていた人に起こる解離状態。
  4. 解離性トランス状態:特定の地域および文化に固有な単一の、または挿話性の意識状態、同一性または記憶の障害、解離性トランスは、直接接している環境に対する認識の狭窄化、常同的行動または動作で、自己の意志の及ぷ範囲を越えていると体験されるものに関するものである。憑依トランスは、個人としてのいつもの同一性感覚が新しい同一性に置き変わるもので、魂、力、神、または他の人の影響を受け常同的な”不随意”運動または健忘を伴うものに関するものである。その例として、アモク(インドネシア)、ビバイナン(インドネシア)、ラター(マレーシア)、ピプロクトッタ(北極)、アタク・ド・ナビオス(ラテン・アメリがおよび憑依(インド)などがある。解離性障害またはトランス障害は、広く受け入れられている集合的文化習慣または宗教行為(付録BのDSM-Ⅳの研究用基準案を参照のこと)の正常な一部分ではない。
  5. 一般身体疾患によらない意識の消失、昏迷、または昏睡。
  6. ガンサー症候群:質問に対して大ざっぱな応答をすること(例:”2たす2は、5”)で、解離性健忘または解離性とん走に伴ったものではない。

■特徴

解離性昏迷…すわったり、横になったままの状態が長時間続く。話したり、意味のある行動をとることはなく、音や光などの刺激にも反応しません。
解離性運動障害…手足の運動が損なわれ、奇妙な歩き方をしたり、介助なしに立ったり出来なくなります。
解離性知覚麻痺…皮膚の感覚が無くなったり、視野がぼやけたりします。
解離性幻覚…現実と幻覚の境目がわからず、かつ臨場感のある幻覚が見える。幻聴も併せて現れる場合が多い。
解離性幻聴…解離性同一性障害の場合、幻聴は別人格の声と言う事になるが、そのほかの解離性障害の場合でも幻聴は見られます。
解離性転換性障害…転換症状を示す解離性障害。一度倒れると2、3時間~6時間ほど意識を失うことが多い。
以前は「転換ヒステリー」と言われていたもので、身体症状としては手足が麻痺したり、声が出ないなど運動系の症状や、目が見えないなど感覚系の症状が現れます。
心理的な葛藤を身体症状に転換する、という意味で転換症状と呼ばれています。
精神症状としては、解離反応といって、あたかも体と心が分離したかのような状態になり、本人はある時間内に自分がとった行動についての記憶がなかったりします。


◆→解離性転換性障害とてんかん性障害の違い

離性障害はさまざまな身体症状を手示します。
身体不定愁訴(不相応に痛みや不調などの自覚症状が強く,愁訴を説明するに足る器質的疾患の裏づけがない場合)のみならず、
運動麻痺、歩行障害、けいれん、昏迷などの転換症状の形をとることもあります。
これからも解離性同一性障害を疑うきっかけとなります。
特に頭痛は高頻度に認められる症状なので、診断の際は注目される物。

転換症状は、通常、解離症状とは区別されていますが、どちらも*古典的ヒステリー症状です。

*・・・管理人はヒステリーを「抑圧(という精神防衛機能)で押さえ込めなかった感情などが爆発する症状」だと思っています。解離は抑圧と深い関係がありますので、極端な話、ヒステリー=解離症状ともいえると思います。

転換と解離は連続移行する同一の機制であると考える意見もあります。

てんかん発作 解離性転換発作
発作の発現 心因、疾病利得無し
説き、場所を選ばず、睡眠中でも起こる
心因、疾病利得有り
安全な場所、人前が多い。睡眠中はまれ
発作型 典型的発作型が多い
(定期的強直・間代発作)
(突発的発現)
奇妙な発作型など変形が多い
(似ているが否定型な痙攣発作)
(緩徐な発現)
発作中の反射、顔色 対坑反射、角膜反射無し,病的反射有り、
散瞳有り、チアノーゼ有り
対光反射、角膜反射有り、病的反射無し、
瞳孔不定、チアノーゼ無し、むしろ紅潮
発作中の外傷など 舌の咬傷、そのほかの外傷好発
尿失禁などの好発
まれ
まれ
発作の持続 短い(数秒から数分) 長い(数分から数十分)
発作後 発作後の朦朧状態、眠気、終末睡眠など有り
発作直後の自覚的訴え有り、全健忘有り
←これらを欠く
訴え無し、健忘無し(うっすらと覚えている)
脳波 発作中 発作に先行した変化有り
発作と相関した発作性異常波
先行した変化無し
正常脳波
発作直後 異常波有りが普通 普通正常脳波
発作間欠期 賦活脳波で異常波好発 賦活しても正常範囲
投薬の程度と発作との関係 投薬の量、質と相関した
発作の抑制有り
投薬と相関しない

参考文献:西東社「心の病気」齋藤英二 監修
Szondian http://www.edit.ne.jp/~szondi/
地域精神保健実務実践シリーズ第三巻・精神保健相談