解離性同一性障害は統合失調症と誤診されることもあります。

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 それは症状自体が -シュナイダーの一級症状- に該当し非常に似て見えるためです。

シュナイダーの一級症状とは

(1)思考化声

(2)問答形式の幻声

(3)行動についてコメントする幻声

(4)身体への影響体験

(5)させられ感情

(6)させられ思考

(7)させられ行為

(8)被影響体験

(9)思考奪取…会話の最中に突然自分の考えが抜き取られるような気がすること

(10)思考伝播…自分の考えが周りの他人に知れ渡ってしまうと言う妄想に取り付かれてしまうこと

(11)妄想知覚

解離性同一性障害は高い確率で下記1~11の症状を呈すると言われています。
1~11は統合失調症の診断基準です。

調査によれば、解離性同一性障害におけるシュナイダーの一級症状の平均数は、3.4~6.6です。

統合失調症においての患者の行動を操り、患者に考えを吹き込み、患者に批判の声を聞かせるのは妄想的な他者とされます。

しかし、解離性同一性障害の患者において、主人格に様々な影響をおぼよすのは交代人格です。

交代人格の思考がホスト人格に侵入し交代人格が主人格の行動に影響を与えるのです。

幻声は、交代人格の声ということになります。

関連ページ:交代人格について


参考文献[ 精神科治療学 第10巻 第1号 p1147-1157 安昌 金田 弘幸 (1995年1月) ]