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解離性障害と診断されるまでの発症経緯は4種類あると言われています。
(コリン・ロスの四経路論による)

夫々症例の多い順に、

1.児童虐待(身体的・精神的・性的)
2.ネグレクト
3.虚偽性
4.医原性

となっています。詳しく見て行きましょう。

 


児童虐待経路

児童虐待を要因とする発祥がこの経路に相当します。
コリン・ロスは根本的な問題は虐待者への愛着にあるとされます。
すなわち、子供は強烈な心的外傷に打撃を受け、無力であるにもかかわらず、生存のために虐待者に愛着し続けなければならない
この要請に応えるため、子供は解離して、愛着のための交代人格を作るのです。コリン・ロスは、虐待が10歳以前に始まった場合にDIDに至ると考えています。
小児期に他人から虐待を受けた場合より、親からの虐待を受けた場合のほうが、患者の解離傾性は高くなるという調査結果もでています。

*性格はボーダーライン型が多い


ネグレクト経路

主に母親がうつ病、精神分裂病、アルコール依存、DID等の理由で物理的に患者のそばにおらず、患者の情緒的な支えにならなかった場合。
子供は、内的世界の中に退却し想像力によって愛着関係を取り戻そうとします(他の人格状態を作り出す)。

*性的虐待が無い場合は、心身症症状は生じにくいため、医療にはあまりかかっていないことが多い。


虚偽性経路

この経路によって発症した患者は、治療を受けるまでは解離症状を示しておらず、複雑な治療暦を持っている事が多いようです。
その中には自己誘発性の感染症・貧血・身体的外傷、
薬物依存からの離脱症状のふり、
レイプ被害の虚偽の陳述、
頻回の検査歴、
過度のドクターショッピング、
処方薬物乱用、複数の精神医学的診断、などが含まれています。

*性格としては反社会型が多い。

*催眠感受性は低いのに、高得点のDESを示すことも特徴である。


医原性経路

治療者によって破壊型カルト宗教の洗脳と同様の過程がなされた場合に生じる物です。

この症例は、治療の以前には重要慢性の解離症状は呈さず、親への愛着も特に以上な点は無く、複雑な医療受診歴もありません。

*性格は依存型を示すことが多い。治療は、カルト宗教からの脱洗脳に準じる。